人の皮膚には 「C触覚線維」 という受容器(センサー)があります。このC触覚線維は、ゆったりとした速さにのみ反応します。
まさにマッサージの為にあるような受容器(センサー)!
では、このC触覚線維が活性化するとどのような変化が起こってくるのでしょうか。C触覚線維の情報は、脳の島皮質という部位や
自律神経の中枢である視床下部に届きます。島皮質は情動や自己意識とかかわっており「心地いい」という快の情動はここから生まれます。また、C触覚線維の活性化により脳内セロトニン神経も活性化することがわかっています。
セロトニンはうつ病の発症とかかわっていることが知られていますがゆっくりとしたマッサージには不安や抑うつをやわらげる効果があるのです。
自律神経との関係では、交感神経と副交感神経という2つの神経の
バランスをとってくれます。
交感神経はストレスがあると優位になり、副交感神経はリラックスすると優位になりますが、現代人はストレスが多く交感神経が優位になっている人が多くいます。
C触覚線維が活性化することで、副交感神経が優位になりリラックスモードにしてくれるのです。
これはマウスの実験ですが、マウスをつついたりしてストレスを与えたあとブラシで毛をなでるグループとなでないグループに分けてストレス状態を調べました。
すると、毛をなでたほう、つまりはC触覚線維を活性化させたほうがストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が少なくストレスの影響が少なくなっていました。
触覚刺激には、ストレス反応を初期の段階でブロックするという
ストレスを消す働きがあるのです。
そして、実はマッサージをやっている人も癒されているという実験結果もでているんですよ(^^)
※ 詳しくは「手の治癒力」
山口 創 著をご覧ください。